TEACHER 教員紹介

What kind of person?

日本語・日本文学

田村 美由紀専任講師

専門: 日本近現代文学

コーヒーは飲めません。紅茶は何杯でも飲めます。

PROFILE

  • 出身奈良県
  • 好きな食べ物鶏肉、卵、辛いもの
  • 趣味カフェ巡り、散歩、ポストカード収集、寝落ち
  • 座右の銘なるようになる
研究テーマアイコン

私の研究テーマ

虚構の物語を通して、多様な価値観に触れる

 私の専門は、日本の近現代文学です。戦後から現代までを対象に、書く行為とジェンダーの関係をテーマに研究しています。これまでは主に口述筆記という執筆手法について考えてきました。作家というと一人で原稿に向かっている姿がイメージされがちですが、身体的な理由で自ら筆を執ることが困難になった作家たちは、声で語った内容を代筆させる方法によって創作活動の継続を試みました。男性作家の筆記者を務めたのが主に女性だったこともあり、口述筆記の現場には、性の非対称性に規定された権力関係が深く作用しています。こうした書く行為の代行に潜む様々な問題について、ジェンダーの視点から考察をおこなっています。最近関心を寄せているのは、クィア批評やケア論といった領域です。社会の支配的な価値観に対する居心地の悪さを言語化できる点に魅力を感じています。
 私は大学院生の頃、指導教員から「文学研究は問いを解決するのではなく、増殖させる学問だ」と教わりました。一つの作品を読み解くことで、現実に巻き起こっている差別や暴力がただちに解決するわけではありませんが、虚構の物語を通して、わたしたちは普段なら見過ごしてしまうような生の手触りに気づき、そこに刻まれた小さな亀裂や綻びに目を凝らすことができます。読めば読むほど考えなければならない問題は増えますが、それを楽しみながら研究に取り組みたいと思っています。

Question

私といえばこれ!
トートバッグを集めるのが好きで、旅先で気になるものがあるとついつい買ってしまいます。授業にもいろいろ持っていきます。
私の自慢できること
長距離通勤を苦にせず、楽しめるところ。
世界が終わる日にしたいこと
美味しいごはんを食べる。

総合文化学科に興味のある学生の皆様へ

大学での学びは新たな発見に満ちています。自分を取り巻く世界の見え方まで変わります(大袈裟ではなく)。ぜひ一緒に学びましょう!