TEACHER 教員紹介

What kind of person?

哲学・倫理学・美学

川瀬雅也教授

専門: フランス現代哲学・現象学

西洋哲学の歴史はなんと2600年。少しでも多くの思想に触れたいと思っています。

PROFILE

  • 出身東京生れ 群馬育ち
  • 好きな食べ物エビ
  • 趣味木工 DIY 演劇鑑賞
  • 座右の銘よく隠れる者はよく生きる(Bene qui latuit bene vixit.)
研究テーマアイコン

私の研究テーマ

「生きること」の意味を、その内的体験から考える。

 私の専門は、現代哲学のなかの「現象学」という分野です。現象学とは、一言で言えば、人間の経験を、「外側」からでなく、「内側」から考察し、その意味を明らかにしようとする学問です。例えば、私たちは、涙を流している友人を見れば、その人がいま経験していることを「外から」見て判断します。しかし、当人が「内的に」経験していることは、必ずしも「外から」判断されたことと同じではないでしょう。現象学は、当人の体験に内在的な視点から事象を考察し、その意味を明らかにしようとするのです。
 こう言うと、「そんな主観的なことを研究して何になるの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、たとえ「主観的なこと」でも、誰でもが同じようにそれを体験しているのなら、それは「客観的・本質的なこと」にならないでしょうか。現象学は、誰でもが内的・主観的に体験している本質的な事柄を解明して、私たちが「生きること」の意味を、その内側から明らかにしようとするのです。

Question

私といえばこれ!
フランスの哲学者ミシェル・アンリ 《推し》
私の自慢できること
決して自慢したりしないこと
世界が終わる日にしたいこと
世界が再び誕生することを祈る

総合文化学科に興味のある学生の皆様へ

みなさんは、どれだけ「自分」のことを知っていますか?
「友達」の情報はSNSにあふれ返っていて、みなさんもたえずチェックしているでしょう。でも、みなさんの心が「友達」のことで満たされる分、「自分」が忘れられていませんか。みなさんは「自分は何に興味があるのか」、「自分はどうなりたいのか」、「自分は何者なのか」知っていますか?
ときには「自分」に興味を持って、「自分」の話を聞いてあげてください。きっと、みなさんが知らなかった「自分」のことを話してくれると思いますよ。

専門研究詳細

  • 本学での担当科目

    哲学(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)
    倫理学(Ⅰ)(Ⅱ)
    現思想

  • 著書、論文、翻訳書

    【著 書】
    『生の現象学とは何か――ミシェル・アンリと木村敏のクロスオーバー』、法政大学出版局、2019年。
    「経験のアルケオロジー――現象学と生命の哲学』、勁草書房、2010年。

    【編著書】
    『ミシェル・アンリ読本』、法政大学出版局、2022年。

    【翻訳】
    『身体―内面性についての試論』(マルク・リシール著)、ナカニシ出版、2001年(共訳)
    『ミシェル・アンリ――生の現象学入門』(ポール・オーディ著)、勁草書房、2012年。
    『我は真理なり――キリスト教の哲学のために』(ミシェル・アンリ著)、法政大学出版局、2026年

  • 専攻ゼミで行っていること

     私の専攻ゼミでは哲学・倫理学を研究テーマにしています。しかし、「哲学・倫理学」と言われても、何を学ぶのかピンとこない人も多いでしょう。一言で言えば、哲学・倫理学とは、時代や場所の違いにかかわらず、人間という存在そのものに関して、普遍的に見いだせる事柄を考察するものだと言えます。ですから、人間に関わることのほぼすべてがテーマになるのですが、哲学・倫理学的アプローチの仕方だと言えます。重要なポイントは、「時代や場所に限定されない」ということです。選んだテーマを、時代や社会の特性としてではなく、人間性そのものの特性として考察するのが、哲学・倫理学的アプローチなのです。
     ゼミの授業では、哲学・倫理学の文献の精読と、内容についてのディスカッションを行っています。また、課題図書を指定して、それを各自で読み、レポートを提出してもらいます。さらに、ゼミ内での研究発表会も行っています。
     哲学・倫理学は、テーマについての考察が、常に、自分自身についての問い直しを含んでしまう不思議な学問です。その意味で言うと、哲学・倫理学ゼミの最終目標は、これらの学問を通しての自分自身の掘り下げだとも言えるでしょう。