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【プロジェクト科目】ウサギの島を歩く そこで目にした決して忘れてはならない光景とは?

 文学部総合文化学科のプロジェクト科目「戦争と平和を考える」では、2025917日(水)~18日(木)に、広島県内でフィールドワークを行いました。

 初日は、旧日本陸軍が毒ガスを製造していた広島県竹原市の大久野島を訪ね、「大久野島か平和と環境を考える会」の方の案内で、島内の毒ガス資料館を訪問し、その後半日かけて、現存している島内の関連施設を廻りました。

 敗戦とともに資料が焼却・隠蔽されてしまったため、実態は不明のところが多いものの、工場で働いている間に毒ガスを吸引し戦後もその後遺症に苦しんだ人が少なくないこと、またここで製造された毒ガスが実際の戦場で使用されたうえに、旧日本軍が敗戦による撤退時に放棄(埋設)した毒ガス兵器によって現地では戦後も被害が生じたことなどは、記憶にとどめておかなければならない事実です。

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 2日目は、広島市内に移動し、現地のガイドの方の案内で平和公園内の施設を廻り、最後に広島平和記念資料館を見学しました。

 公園内の巡検では、原爆による被害の実態を改めて学ぶとともに、それを記憶・記録することを通して核兵器のない世界を実現する願いを込めて、戦後さまざまな施設が作られ、今も大切に引き継がれていることなどの説明を聞きました。

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 この科目では、前期にアジア・太平洋戦争期の空襲と大量破壊兵器について学習し、今回の広島を含む2度のフィールドワークを経て、後期に学生による成果発表会を行います。前期の学習では、「『火垂るの墓』を歩く会」の方の案内で野坂昭如『火垂るの墓』ゆかりの場所をめぐるフィールド-ワークを行ったり、神戸空襲を記録する会や兵庫県被団協などの協力を得て、神戸空襲や原爆の体験談をうかがったりしました。

プロジェクト科目については、こちらからご覧いただけます。