TEACHER 教員紹介

What kind of person?

経済学・法学・国際関係論

北川将之教授

専門: インド政治

カレーは南インドカレーがお薦めです。

PROFILE

  • 出身兵庫県
  • 好きな食べ物最近はそばが好きです。
  • 趣味散歩
  • ニックネームMASA
  • 座右の銘案ずるより生むがやすし
研究テーマアイコン

私の研究テーマ

世界最大の民主主義の国インド。
今日も農村の人々は伝統的権威と向き合いながら「しなやかに」生きている。

 私の専門分野は政治学です。世界ではアメリカやイギリスのような民主主義体制の国は少数派です。近年はロシアや中国など、権威主義体制の国が増えてきています。そうした各国の政治体制を比較して研究する一群を「政治体制論」と呼びます。また、権威主義体制から民主主義体制に移行することを「民主化」と呼びますが、歴史的にみて民主化には様々なパターンが存在します。その中でもインドという国は、民主化の稀な成功例とみなされてきています。
 私が調査研究しているのはインドの民主主義体制、特に、地方の農村の政治です。インドはカースト制度のような身分制を残しながらも、民主主義の国として評価されてきていますが、はたしてインドの有権者は、伝統的な制度が残存するなかで、どのように政治に参加しているのでしょうか。村集会や村議会の選挙などの考察を通じてみえてくるのは、伝統的な地域権力構造のなかで、様々な文化的・社会的制約を受けながらも、巧みに自らの主張を訴えようとする活力あふれる人々の姿です。時には暴力を避けるために政治とは距離を取りつつも、生きるために、家族のために、様々な知恵を働かせて伝統的権威に抗いながら、また別の時には政治指導者に恭順な態度をとりながら、村の意思決定の場で発言を試みようとしています。インドの民主主義の基層には、有権者の「しなやかな」つよさがあるのではないかと考えています。

Question

スタートアップ企業数が多い都市ランキングで、世界NO2はどこ?
インド南部のカルナータカ州にあるベンガルールという都市です。ここは私が長年調査地としてきたところで、IT・製薬・宇宙産業の集積地です。近年、欧米で成功した在外インド人が母国に戻って起業を支援する動きが強まっており、ベンガルールはその一大拠点となっています。ある調査によると、ベンガルールでのスタートアップ企業数は、シリコンバレーに次いで世界第2位だそうです。写真は発展途上にあるベンガルールの市内中心部の風景です。
インドの若者と仲良くなるにはどうしたらいい?
総合文化学科のプロジェクト科目では、インドの大学生を日本に招いて、日本文化の魅力を伝える活動を行っています。神戸女学院大学は、インドのセントジョセフ大学と協定を結んでいるので、定期的にインドの大学生がキャンパスを訪問しています。
世界が終わる日にしたいことは?
ヨガで瞑想にふける。私はヨガを習っていないのですが、心の安寧を求めて、いつかヨガを学んでみたいと思っています。

総合文化学科に興味のある学生の皆様へ

「インドは汚い、貧しい、怖い」という先入観に囚われていませんか。本学を訪問するインドの大学生と交流してみると、礼儀正しく、愛嬌があって笑顔と活力のあふれていることに気づきます。「案ずるより生むがやすし」といいますが、あれこれ頭で考えているだけでなく、思い切って行動してみると、想像していたのとは異なる現実が目の前に広がってくるのではないでしょうか。総合文化学科には、そうした異文化交流の機会があります。